iPad Pro 12.9 (第5世代)を予約した

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2021年4月の Apple Event で発表された、新しい第5世代の iPad Pro 12.9 を予約しました。選んだモデルはWi-Fiモデル・容量 256 GB・スペースグレイ仕上げのものです。既に予約をしたあとですが、本体だけで141,800円という大きな買い物なので、本当に「買い」なのか検討してみます。

いま:2世代前の iPad Pro 11 を使用中。ディスプレイに圧迫痕あり

今は2018年11月に発売された第1世代の iPad Pro 11 を使用しています。画面サイズによって世代がズレているので混乱しがちですが、第3世代の iPad Pro 12.9 と同時に発売されたもので、新しいものと比較すると2世代前に当たります。現行のデザインに刷新された最初の世代です。バリエーションは今回予約したものと同じく、Wi-Fiモデル・容量 256 GB・スペースグレイ仕上げです。

これまであまり不満なく使用していましたが、 Apple Care+ の有効期限切れを過ぎて、画面に小さな圧迫痕ができてしまいました。仮に修理を依頼するとなると、税込59,180円の代金がかかります(参考: iPad の修理 - Apple サポート公式サイト)。普段は気にならない程度の些細なものなのですが、映画を観ている最中にふと気づいてしまうことがあり、すこしモヤモヤしていました。そんな中、新商品が発表されたので飛びついたというわけです。

2世代前と比べて何が変わったのか

製品ページより

続いて、今回のモデルが2世代前と比べてどう変わったかを見ていきます。 製品ページ を見る限り、今回のモデルでの大きなセールスポイントは「M1 チップ」、「XDR ディスプレイ」、「5G 対応」の3点でしょうか。後ろ2つに関しては、すべてのモデルが対応するわけではないのですこし紛らわしいところです。

Apple M1 チップ

Apple M1 チップ

Apple M1 チップは2020年11月の Apple Event で発表された、 Apple が初めて Mac 用に設計したチップです。それまで Mac には Intel 製のチップを搭載していましたが、2020年6月のWWDCで Apple Silicon (Apple が設計したARMアーキテクチャチップ)への移行を発表し、その第1歩として M1 チップが MacBook Air、 MacBook Pro 13" および Mac mini に搭載されました。

Mac 向けに設計されたチップが搭載されることは大きなニュースですが、 Intel から ARM にアーキテクチャが変更された Mac とは異なり、 iOS デバイスにはこれまでも Apple 設計の ARM アーキテクチャチップが搭載されていたので、順当進化の範疇といえるかもしれません。

Apple 曰く、前モデル(第4世代)に搭載されていた A12Z Bionic と比較して、CPU性能が最大1.5倍、GPU性能が最大1.4倍に向上しているとのことです。さらに前のモデルに搭載の A12X Bionic と A12Z Bionic との違いは有効GPU数のみで、GPU性能も大差ない(Geekbench 5 の Metal Benchmarks で A12X のスコアは 11100、 A12Z は 11979)ので、2世代前のモデルと比較しても同程度の性能向上と推測されます。

Liquid Retina XDR ディスプレイ

Liquid Retina XDR ディスプレイ

12.9インチモデルのみ新しく Liquid Retina XDR ディスプレイが搭載されます。 11インチモデルにはこれまで(第3世代と第4世代)と同じ Liquid Retina ディスプレイが搭載されます。

XDR は eXtreme Dynamic Range の頭字語で、HDR (High Dynamic Range) をしのぐ明暗差・コントラスト差を謳っています。従来モデルと11インチモデルが搭載する Liquid Retina ディスプレイの最大輝度が 600 nit であるのに対し、 Liquid Retina XDR ではフルスクリーン輝度が最大 1,000 nit、ピーク輝度が 1,600 nit です。この明るい輝度と、10,000個を超えるミニLEDを2,500以上のゾーンに分けたローカルディミングによって、1,000,000:1のコントラストを実現しています。

なお、この変更によって、本体の厚さがこれまでの 5.9 mm から 6.4 mm へ大きくなり、従来のアクセサリの一部が適合しません。

5G

5G

5G への対応は当然ながら Wi-Fi + Cellular モデルのみです。出先では公衆 Wi-Fi を利用したりスマートフォンからのテザリングしたりすればいいので個人的には不要な機能ですが、ハイエンドモデルなら対応して当然なところでしょうか。

一方で、 Wi-Fi 6 にも対応しています。これは前モデル(第4世代)から対応しているものなので目新しいものではありませんが、第3世代から買い換える私としては嬉しい点です。

その他の変更点

その他に、変化したポイントを列挙します。

  • ストレージ容量が最大 2 TB まで選択できるようになりました。第3, 4世代の容量は最大 1 TB でした。
  • RAM が 8 GB または 16 GB (ストレージ容量 1 TB または 2 TB の12.9インチのモデルのみ)となりました。第4世代では 6 GB、第3世代では 4 GB または 6 GB (1 TB モデルのみ)でした。
  • Thunderbolt 3 に対応しました。
  • 12 MP の超広角カメラが搭載されました。ビデオ通話で人に追従するセンターフレームという機能が追加されました。

個人的な「買い」ポイント

上の変更点を踏まえて、私が買い換える理由を考えてみました。消極的な理由としては、いま使っている iPad Pro 11 のディスプレイに圧迫痕があることですが、それ以上に次の3点が積極的な理由です。

  • きれいな映像
  • 大きな画面
  • 性能向上

それぞれ掘り下げていきます。想定している使用用途は映画鑑賞とブラウジングです。学生の頃は論文を読んだり書いたりと真面目に使っていたのに、今ではこれらばっかりです。

1つ目について、3年前のモデルでも映像自体はきれいですが、今どきの有機ELのスマートフォンやテレビと比べると暗いシーンが明るすぎて締まりがありません。映画を、画面サイズをとって iPad Pro で観るか、映像のきれいさをとってスマートフォンで観るか悩ましいところでした。この点で、今回のモデルに搭載される Liquid Retina XDR にとても期待しています。といっても液晶では有機ELほどのコントラストは実現できないので、期待しすぎは禁物かもしれません(iPhone 12 などに搭載されている有機ELの Super Retina XDR ディスプレイのコントラスト比は 2,000,000:1)。

2つ目について、1つ目の理由になった Liquid Retina XDR ディスプレイが12.9インチモデルにのみ搭載されるとのことで、サイズアップを選びました。思い返してみれば、そこまで不便には思っていなかったものの、ブラウジングや画面分割をしての作業を行っていて11インチでは手狭に感じる場面がありました。きれいな映像を大きな画面で観られること、手狭さが解消されることの2点が、大きな画面に期待することです。寸法と重さが大きくなることがデメリットですが、持ち歩くことは少ないのであまり気にしていません。

3つ目については、何か具体的に期待していることはありません。しかし iPad に限らず、現状のスペックで十分と考えていても、いざ新しいモデルに買い換えてみると後戻りはできないものです。今回はカタログスペック上は大きく性能向上しているので、さまざま動作がより快適になるのではないかと期待しています。

以上、私が今回のモデルに期待していること、すなわち「買い」だと感じているポイントでした。

購入 or キャンセル?

ここまで、新しい iPad Pro の変更点と、私が何を期待しているのかを書きました。あとは価格と比較して、買う買わないを決めるだけです。結論から言えば、購入することにしました。

本体価格は税込141,800円ですが、いま持っている2世代前の iPad Pro 11 の下取り額は最大42,00円で、これを差し引くと10万円を切ります。圧迫痕があるので満額は望めないと思いますが、多少減額されても大きな差です。約6万円を出して iPad Pro 11 を修理するか、約10万円を出して最新モデルにするかを考えて、後者を選びました。

この記事を書く前に既に予約は完了していますが、予約時には「なんかすごそう」という曖昧な期待感だけでした。こうやってそれぞれ言語化してみて初めて、何がすごそうで、何がそうでもなさそうなのか整理することができました。支払う金額と得られる物をきちんと比較して決断できたように思えます。

衝動買いのあとで理由付けをしているだけな気もしますが、GWで持て余した暇でこんな記事を書いてみて意外に楽しかったです。今回のように買い物の理由を考えるようにすることで、普段の衝動買いや無駄遣いを減らせたいいなと思います。